健康を体質から考える。ドーシャに合わせたおすすめの食事




やあ、天狗堂です。

「冷えで身体がつらい・・・」「ちょっと太り気味で身体が重い・・・」

身体のことでお悩みお方はいませんか?

インド・スリランカの伝統医療アーユルヴェーダでは、こうした悩みを「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の三つの体質に分類して説明しています。

人は3つの体質(ドーシャ)を持っていて、各個人でその割合はバラバラ。だからこそ体質に合わせた食事や生活習慣が大事だという考え方です。

日本ではまだ公的な資格のないアーユルヴェーダですが、本場インドやスリランカでは医療大学で研究されている体系的な医学です。

ここでは「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」が季節や時間によってどう変動するのか?それぞれの体質に合った食事はどんなものか?について解説していきます。

ドーシャは時間や季節によって変動する

人間の体質を左右するドーシャは、生まれつき各個人で割合が異なっています。ですが、それ以外にも変化する要因があります。

代表的なものは年齢、季節、そして時間帯です。

年齢によってドーシャはどんな影響があるの?

アーユルヴェーダでは「人生はヴァータ・ピッタ・カパのサイクルと関係している、と考えます。

重要な時期は幼年期・成人期・老年期の三つです。

幼年期はカパの多い時期です。この時期は出生から16歳ごろまで続き、肺炎や咳、風邪、鼻の粘液物分泌が過多になりやすいのが特徴です。
成人してから約50歳くらいまでの間はピッタが増える時期です。人生で最も活動的な時期でもあります。この期間はピッタの異常からくる症状、睡眠障害やめまい、皮膚の炎症や胃酸過多になりやすいのが特徴です。
だいたい50歳を過ぎてからは、相対的にヴァータが増大する時期です。高齢者になるにつれて痩せ、息切れ、関節の痛み、記憶力の低下、皮膚の乾燥などが目立って増えていきます。

季節によるドーシャの変動とは?

次に季節ですが、これは住んでいる場所の気候にあわせて大きく変化するものだと言えます。

ですが一般的には、


二月半ばから六月半ばにかけて:カパが優勢
六月半ばから十月半ばにかけて:ピッタが優勢
十月半ばから翌年の二月半ばにかけて:ヴァータが優勢 

というように言われています。

たとえば日本の場合

日本の場合を考えてみましょう。日本はアーユルヴェーダ発祥の地インドと比べて、冬が寒く雪が降るのが特徴です。

ですからドーシャの季節変化を考えるならば、その点も考慮しなくてはなりません。

たとえば太平洋側であれば、からっ風の吹く季節はヴァータ的ですが、雪の積もる日本海側であればカパ的な季節だと考えた方が良さそうです。

時間帯でどう変化するの?

つぎに時間帯によってどのように変化するのか見ていきます。

理想的な生活リズムを保っている方であれば、


朝の六時を起点として午前十時まで:カパが優勢
十時から午後の二時まで:ピッタが優勢
午後二時から午後六時まで:ヴァータが優勢
となります。以後、翌日の六時まで同じ周期でドーシャのリズムが変動します。 

時間帯による変動はその人の生活リズムが大きく関わってきますので、あくまでも目安として考えてください。

太陽、月、惑星とドーシャの関係

ドーシャには時間や年齢だけでなく、月や太陽、惑星のエネルギーも影響しています。

太陽は人間の認識力や意識に関連を持ちます。新月の時には太陽のエネルギーが増大するので、ピッタに関係する疾患が目立つことが特徴です。
月は感情や知能に影響を与えます。また月はカパ=水と関係していますので、満月時には海が高潮となります。これは人体においても同様で、体内のカパが活発になりそれに基づく喘息やてんかん、生理痛などが引き起こされやすくなります。
各惑星もドーシャに多少の影響を与えると言われます。

・火星は胃や肝臓に関係する。肝臓の機能不全や胃酸過多、その他ピッタ的な症状。

・土星は筋肉を消耗させ、神経や骨に影響を与える。神経痛や著しい疲労、骨折。

・金星は精液、前立腺、精巣、卵巣などの病気に関係する。腎臓や視力との関係も。

・水星は肺や呼吸器の異常に関係する。皮膚や腸、手足に異常がみられることも。

食物の六味とは!? ドーシャに影響を与える食品の分類

次は私たちの健康に密接に関係する「食事」についてです。

アーユルヴェーダでは食物の味を六つ(六味)に分類しています。甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味の六つの味は、それぞれ各ドーシャに作用するはたらきがあります。

まずは一つ一つ特徴を見ていきましょう。

地と水の組み合わせ=甘味

ヴァータとピッタを鎮めるはたらきがあり、カパを増やします。

甘みのある食べ物は体に満足感を与え、疲労時にエネルギーを補給してくれます。

ストレスがたまった時に甘味を取ると精神的にも安定しますが、取りすぎは肥満、心の鈍さや眠気を招きます。

食品としては砂糖、米、牛乳、はちみつ、バターなどが甘味に分類されます。

カパを増やし肥満のもとになりますので、カパ体質の人は取りすぎに注意しましょう。

地と火の組み合わせ=酸味

ヴァータを減少させ、ピッタとカパを増やします。また、身体を温める働きがあり、脳の活性化を促します。

注意すべきなのはピッタ体質の人で、酸味を取りすぎると胸やけや胃酸過多、ニキビや炎症などを引き起こします。

また、神経過敏になったり動揺・興奮しやすくなることもあります。

食品としてはチーズ、レモン、ヨーグルトなどの発酵食品、トマトやパイナップルなど酸っぱい果物です。

ピッタ体質の人は酸味の利いた食べ物を控えめにするとよろしいでしょう。

火と水の組み合わせ=塩味

ヴァータを下げ、ピッタとカパを増やすはたらきがあります。

快活、機敏な精神をもたらし、消化器や尿経路の機能を整えるはたらきがあります。

汗をかくことにより体内の塩分が減少しますので、夏の暑い時期は多めに摂取するとよいでしょう。

塩味のバランスが取れていれば心に自信をもたらし、恐怖心を減少させるはたらきがありますが、逆に摂りすぎてしまうと身体のほてり、むくみを起こし、高血圧も招いてしまいます。

ピッタ体質、カパ体質の人は、味噌・醤油・ハム・塩漬けの山菜など塩分の高い食物は控えめにするとよろしいでしょう。

火と風の組み合わせ=辛味

カパを減らし、ヴァータ、ピッタを増大させるはたらきがあります。

身体に熱をもたらし、代謝と消化力を上げる力がありますが、取りすぎると喉の渇きやめまい、睡眠不足を引き起こす場合があります。

代謝力が上がりますので、身体につきすぎた脂肪を燃焼させるのに効果的です。

カパ体質の人は辛味に分類されるもの、トウガラシやショウガ、玉ねぎ、にんにくなどスパイシーなものを多くとるとよいでしょう。逆にヴァータ、ピッタ体質の人は摂りすぎに注意しましょう。

空と風の組み合わせ=苦味

ピッタとカパを鎮静化させ、ヴァータを増やすはたらきがあります。

身体の機能を整えて、明晰な知性をもたらす作用があります。苦味のある食物は体を冷ます作用があるので、ピッタ体質の人は夏場に特に意識して食べるとよろしいでしょう。

食物としてはセロリやホウレン草、ニンジンなどの緑黄色野菜、ウコンやクミン、シナモンなどがこれにあたります。

苦味の摂りすぎは食欲の低下や意欲の減少、皮膚の乾燥などを招きます。精神的にリラックスできなかったり落ち着かない、眠れないこともあります。ヴァータ体質の人は苦味を減らすとよろしいでしょう。

風と地の組み合わせ=渋味

ピッタ・カパを鎮静化させ、ヴァータを増大させます。

身体を安定させ、意欲の上昇、力強さ、健全な消化機能などをもたらします。

食品としては豆類、ブロッコリーやジャガイモ、カリフラワーなどが苦味に分類されます。

身体を冷ます作用があるので、取りすぎると便秘、腸内のガス、スタミナの低下をもたらします。

ヴァータ体質の人は摂りすぎに注意するとよろしいでしょう。

アーユルヴェーダ的な「理想の食生活」とは?

ここまで「時間や季節、年齢がドーシャの及ぼす影響」と「食物の六つの分類」について紹介しました。ではこの味の六つの分類を、普段の食生活にどう取り入れていけばいいのでしょう?

アーユルヴェーダでは「身体は食でつくられる」「心と体がともに充実してこそ健康」だと考えます。

食事をおろそかにしては健康な体は保てません。そしていくら身体が健康でも、心が病んでいては健やかだとは言えませんよね?

健康の基本はバランスの取れた献立

その時基本となるのは「バランスの取れた食事」です。

「ある食材が体にいい」「こうした食べ物は食べてはいけない」という方法はおすすめできません。

あくまでも基本は色々なものをバランスよく摂り、各々の体質や時期によって調整を図ること、これに尽きるのです。

基本は六つの味のバランスが取れた食事を

まず基本は、甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味に属する食物をまんべんなく食べることが大切です。

その上で、自分のドーシャ(体質)に合わせた食物を意識的に多く摂る、調整してやることが重要です。

しかしながら、湯水のごとく時間とお金を食に費やせる人はなかなかいませんよね?

ついつい外食やインスタント食品に頼ったり、飲み会で食べ過ぎてしまったり・・・・・・。これは現代社会を生きる上で避けては通れないものです。

一食でバランスを取ろうとしなくてもいい

まずは、一食ですべてのバランスをとる必要はない、と考えてみましょう。

人はたいていの場合、一日三食食事をとりますね? であれば、その三食でトータルに見てバランスがとれるよう帳尻合わせをすればよいのです。

たとえば、昼にラーメンを食べて油と塩分を取りすぎてしまった、そう思うなら夕食時に塩味と油を減らし、苦味や渋味に属する野菜や豆類を多く食べることを意識すればよろしいでしょう。忙しい人、出張や移動が多い人は、場合によっては数日単位で考えてみてもいいかもしれませんね。

食事法を厳守しすぎるのも考えもの!?

こうした方が望ましい、という食事はありますがそれを頑なに厳守することはお勧めできません。

食事は社会的な行為でもあるので、時には誰かと外食することも必要となります。極端に食事に気を使い、それによって交友関係が破たんしては本末転倒ですよね?

健康とは社会的に充実した状態でもあります。この点に気をつけましょう。

加工食品や冷凍食品を過度に恐れる必要はない

極端に加工食品や冷凍食品を忌み嫌う方もいるようですが、そうしたストレスはやがてあなたの心を蝕み、身体にも悪影響を与える可能性があります。

食事は身体をつくる素であると同時に、人生における楽しみの一つでもあります。手を抜きたいときはこうした食品も使っていきましょう。

過剰な健康への配慮で、食事が楽しくない・おいしくない・憂鬱だと感じられたら注意が必要です。

「ふつうの食事」でバランスを取ろう

「六つの味」のバランスをとるためには、様々なものを口にするふつうの食事が望ましいと言えるでしょう。

たとえば、主食である米やパン、麺は甘味に分類される食品です。肉類も主に甘味に分類される食品ですので、適度に摂取するとよいでしょう。

主食に加え、スープやみそ汁で塩味を取り入れます。ここにトウガラシや玉ねぎが入れば辛味も補えますし、豆や野菜を入れれば苦味と渋味が補えます。

酸味のある乳製品、かんきつ類、酢の物などを副菜に加えれば酸味が補えます。

トウガラシやショウガなどのスパイスを利かせたピリ辛の野菜炒めなどを加えれば、辛味や苦味が補えます。

豆やジャガイモ、カリフラワーといった渋味に分類される食品で温野菜のサラダをつくれば、渋味もしっかりととることができます。

ドーシャに合わせた一工夫を!!!!

いかがでしょうか? 意外に普通だなと思った方もいるでしょう。

こうした「ふつうの献立」に、各自のドーシャに合わせた「ちょっと一工夫」が入ることがアーユルヴェーダの基本です。

それでは各ドーシャがそれぞれどんな工夫をすればよいのか見ていきましょう。

ヴァータ体質の方におすすめしたいこと

ヴァータは空と風の性質を持ちますので、その性質が強調されすぎないように反対の性質を意識します。

つまり火・水・地の属性が不足しがちになりますので、温かい食品、辛味を取り入れた食品、油脂を適度に含んだ食品を取り入れるとよろしいでしょう。

乳製品や油脂類(特にごま油)、パンや米など甘味に分類される食品、大豆製品やナッツを多めに食べることを心がけましょう。

一般論として野菜は健康にいいと考えられがちです。しかし人間が一度に食べられる量は限りがありますので、あまり野菜ばかりを食べ過ぎると栄養が不足する可能性があります。

栄養豊富な乳製品、肉類、ナッツなどを意識して摂ることが大切です。

ピッタ体質の方におすすめしたいこと

ピッタは風と火の性質を持ちます。こうした性質が強調されすぎないような食事が重要です。

酸味と塩味、辛味の摂りすぎに注意しましょう。具体的にはスパイス、塩分、脂身の多い肉等です。

特にアルコールは熱を増大させますので、飲みすぎには注意しましょう。

ピッタ体質におすすめなのは、やはり生で食べる果物やサラダでしょう。おかずを一品サラダに変える、食後に果物を食べることが望ましいと言えます。

ピッタに熱い食べ物はあまり望ましくないのですが、しかし注意しておきたいのがアーユルヴェーダ発祥の地はインドだということです。

日本はインドよりも寒い土地です。特に冬場は冷たい食べ物を食べるのを控えてもよいかもしれません。

カパ体質の方におすすめしたいこと

カパは地と水の属性を持ちます。こうした性質を増大させるどっしりした食品、油の多い食品を控えるのが効果的です。

だらだらと飲み食いせず、さっと済ませることが望ましくあります。カパは重さと粘り気のある体質なので、それを断ち切る辛味を利かせた食事がよろしいでしょう。

トウガラシやショウガを利かせた野菜のスープがおすすめです。朝食をそれで済ませるとなおよろしいでしょう。

温かく、油の少ない調理法、たとえば生や揚げ物より、蒸し物や焼き物がおすすめです。

根菜類や豆類を温かい調理法で、辛味を利かせて食べるとベターです。

無理なく、極端な食生活にならないよう継続していきましょう

いかがだったでしょうか?

自分の体質がどんなものか理解していれば、アーユルヴェーダに沿った食生活を送るのは難しくありません。

「これを食べれば大丈夫」「これは絶対に食べてはいけない」このような食事法はまったく推奨できません。

日々の生活の中で無理なく、自分の体質を考えて継続していくのが大切です。

今回はこんなところですかな。

ではでは。







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