人生と運命を占う!ゼロから学ぶインド占星術の歴史と宿命




やあ、天狗堂です。

人生を生きる上で選択肢が多すぎて迷う・・・ってことはありませんか?

「どの進路に進めばいいの・・・・・・?」

「この人と結婚して幸せになれる?」

「これから先、どう生きていこう?」

あたかも羅針盤を失った船のように、人は進むべき道を見失うことがあります。

昔からそんな局面で頼りにされてきたのが「占い」です。

当然、決断を下すのは自分自身ですが、占いを参考にすることで選択肢を狭め「迷いを減らす」ことも可能です。

(もちろん盲信して自分の意思を放棄してしまえば害にしかなりませんが)

さて、占いにもいろんな種類がありますが、このシリーズでは「インド占星術」を紹介していきたいと思います。

このインド占星術(ジョーティシュ)は霊感や経験に頼らない、精密で理論的な技法が特徴です。

本来ホロスコープの作成など複雑な計算が必要となりますが、そこはフリーソフトにおまかせしますので、どんな方でも確実に人生や運命を占うことができるでしょう。

そもそも占星術ってどんなもの? なんの役割があるの?

占星術とはズバリ「星(特に惑星)の動きが人間の運命に関係している」という考え方から生まれた占いです。

むかしむかし、夜空に浮かぶ星を見て人間は考えました。

なぜ星はあんな動きをするんだろう?季節によって移り変わるのはどうして?

そこから「星の動きは人間や世界の運命に関係している」という発想が生まれ、それを読み解こうとする人々が現れました。

彼らのことを占星術師と呼びます。

ヨハネス・ケプラー 数学者、自然哲学者であると同時に占星術師でもあった

この占星術、古代インドでは学問の一つと考えられていました。

ただ未来を予測するだけでなく、人の生き方そのものに関わるのが占星術です。ですので、これをあつかう占星術師は高い教養と優れた人格を備えていなければならない、とされていました。

占星術はそうした時代から受け継がれてきた人間の知恵です。

これを学ぶためには単に技法のみでなく、その背景にある世界観まで知る必要があります。

きちんとした下地がなければ誤った方向に導きかねませんよね!!

インド占星術の歴史

それではまず、インド占星術の歴史をざっと頭に入れておきましょう。

古代インドにはもともと土着の技法がありました。主に月の軌道に着目したこの技法はナクシャトラと呼ばれています。

この土着の技法に加え、新たに新たに西方からやってきたギリシャ由来の占星術が採り入れられ、両者が融合し現在のインドに伝わる姿となります。

こうして誕生したインド占星術は、

  • ヨーロッパやアラブの占星術とよく似た体系を持ちつつ
  • その根本にはインド独自の哲学が含まれている

ことが特徴だと言えましょう。

使用する星座や惑星はヨーロッパの占星術といっしょです。ただ、その解釈が一部異なります。西洋占星術に慣れた方ならすぐにシステムを理解できるでしょう。

アレクサンドロスと巨大帝国、そしてヘレニズムという時代

しかし、ギリシャとインドは遠く遠く離れています。それがどうして、インドにギリシャの占星術が伝わったのでしょうか?

その答えは「ヘレニズム」と呼ばれる時代にあります。

時は紀元前334年。ギリシャ全土を手に入れたマケドニア王「アレクサンドロス三世」は東方へ遠征を開始します。

ペルシャ軍を撃破するアレクサンドロス大王

目標は宿敵でもあったアケメネス朝ペルシャ。アレクサンドロスは何度かの決戦でペルシャ軍を撃破し、西はギリシャから東はインド西北部まで含む巨大な帝国を築き上げます。(アレクサンドロスの帝国)

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アレクサンドロスの帝国版図

インド、メソポタミア、エジプト。当時高度な文明を築いていた地域がすべてひとつにつながったのです。

これは当時の歴史上最大の帝国でした。これをなしとげた当時のアレクサンドロスは30代前半。すごい・・・・・・

アレクサンドロスの死と帝国の分裂

大王の死後に分裂した王国

しかし大王とも呼ばれたアレクサンドロスが若くして亡くなると、帝国は急速に瓦解します。

その後継の座を狙って大王の部下が争い、版図はいくつかの王国に分立したのです。

ギリシャ系の王が各地を支配したこの時代、西方(ギリシャ)から東方(インド)にいたるまでの文化が積極的に交流、伝播されました。

新たな文化が花開いたこの時代のことを「ヘレニズム時代」と呼びます。

東西が一つにつながった時代

ヘレニズム時代には東西の物品、たとえば貴重な香辛料やスパイス、酒、織物などが盛んに交易されました。

しかし交換されるのは商品だけではありません。人や知識、文化もまた積極的に伝えられます。

こうして紀元前2世紀ごろにはギリシャの占星術技法がインドに伝えられました。

その後、紀元150年にはサンスクリット語にまとめられ、インド独自に発展して現在の技法となります。

つまりアレクサンドロス大王の帝国がなければ、インド占星術は現在とは違った形になっていたかもしれません

『宿曜経』の日本伝来

こうしてインド独自の形となった占星術はやがて仏教化しつつ中国に伝わり、現地で陰陽五行や干支学などの影響を受けて変化していきます。これが『宿曜経』というお経です。

その後『宿曜経』は弘法大師空海ら留学僧によって日本にもたらされました。

『宿曜経』は弘法大師空海らによって日本に伝えられた

こうしてアレクサンドロスが切り開いた道により、西はヨーロッパから東は日本にいたる広大な地域に「ギリシャ=インド型占星術」が広まったのです。

占星術が世界中に広まったのはなぜ?
インド=ヨーロッパ型占星術が広まった理由は、単に時代と国家領土の影響があっただけでは説明がつきません。その背景にはこの占星術が理論的、学問的に洗練されており、異なる文化に生きる人々にも納得できるだけの論理性があったからだと言えるでしょう。

インド占星術と『ヴェーダ』の哲学

さて、それではインド占星術の基盤となる「ヴェーダの世界観」について簡単に説明しましょう。

少し難しいかもしれませんが、このこの「世界観=哲学」を把握しておくことはとても大切です。

占星術は単に技法を学べばいいわけではなく、その背景にある世界観から意味を汲み取る作業が必要となるからです。

占星術の技法だけでは大まかな方向性がわかるに過ぎません。そこからさらに対象者の個別の問題とすり合わせる必要があるのですね!

インド占星術の場合、その世界観の根底には『ヴェーダ』という古代文献群の智慧が含まれています。

たとえば宿命(カルマ)、あるいは輪廻(サンサーラ)という概念がその基本となります。

ヴェーダについてはこちらもご覧ください

仏教の歴史を学ぶ!バラモン教とアーリア人、カーストの時代 こちらではヴェーダの成り立ちを詳しく説明しています。

3タイプに体質を分類!誰にでもわかるドーシャの基礎知識まとめ インドの伝統医療アーユルヴェーダは、ヴェーダの哲学から人間の体質を見ていきます。

宿命(カルマ)ってなんだろう?

 

ここで「宿命」という言葉が出てきましたが、これはインド占星術において最も重要な考え方です。

そもそも混同しがちなのですが、

  • 運命
  • 宿命

これらは別のものです。

運命とは人生における調・不調のようなもの
運命とは文字通り「運動する命」ということであり、時間や年の経過によって移り変わっていくものです。

たとえば「今年はこういう運回りなので〇〇に気をつけなさい」

あるいは「来年はこういう運回りだから〇〇をはじめると良いと思います」

といった、人生における波のようなものを指します。

つまり運命とは「そこに乗ることも」「そこに乗らないことも」できる乗り物のようなものを差すのです。

宿命とは「決定されている予定」のようなもの
一方、宿命はというと文字通り「宿る命」ということであり、あらかじめ決定された予定のことを指します。

どんな行動をとろうと、どんな人生を送ろうと「このようなイベントは必ずやってくるもの」のことを宿命と呼ぶわけですな。

ですから宿命とは「避けよう」「乗っかろう」という類のものではなく「起こってしまった出来事をどう受け止めるか」あるいは「起きるであろう出来事にどんな心構えをしておくか」という意味合いがあります。

あなたのその人生もカルマによるもの!?

どんな人生においてもたいてい一度は、「運が悪かった」「運がよかった」では説明しきれないような出来事があるものです。

「あの時〇〇だったなら、今とは全然違う人生を歩んでいたのかもしれない・・・・・・」

こんなことを考えるときってありますよね!!

しかしそれはカルマのシステムにより決定されていたことだ、とするのがインド占星術の立場です。

そこにどのような意味を見いだし、未来につなげていくかが重要だと言えるでしょう。

カルマの仕組みはデータの再生と似ている

インド占星術はこの宿命(カルマ)の仕組みをどのように考えているのでしょうか?

その基盤となった『ヴェーダ』の哲学では、「人は善悪の行為の記憶を潜在意識の中に記憶している」と考えます。

ちょっと聞きなれない考え方ですね! ですがこれが重要なんです

行為=メディアファイル 潜在意識=メモリーカード

イメージしにくいならばこう考えましょう。まず、善悪の行為をメディアファイルのようなものだと仮定します。

次に潜在意識とは、ふだん使われないメモリーカードのようなものだと例えることができます。

こうしてメモリーカード内に蓄えられたファイルは、持ち主である個人が死んだ後にようやく引き出されます。

ここで「輪廻=生まれ変わり」という概念が出てきます

輪廻、つまり次の人生(人だけではないですが)に生まれ変わるとき、蓄えられたファイルから情報が引き出されます。

この情報をもとにして、次の人生が決定されるという仕組みになっているのです。

星回りの役目とは!?

カルマのシステム

生まれ変わり先が決定される際に影響を与えるのが、各種の星回りです。

もともと宇宙のエネルギーは恒星(太陽のような自ら燃える星)から放射されています。

このエネルギーは恒星の周囲をめぐる惑星によって変質した上で反射されます。

もともとは同じエネルギーだったものが、惑星の影響で違った性質を持つようになるわけです

この反射されたエネルギーが、人の潜在意識に蓄えられた「前世のデータ」に影響を与えます。

このエネルギーの強さや性質によって、データが様々な形で現実に影響を及ぼすのだ、という考え方になります。

例えるならば、人の善悪は様々なメディアファイル、潜在意識はメモリーカード、そして輪廻(生まれ変わりのシステム)がメディアプレイヤーだとするなら、星回りはイコライザー(音声の周波数を変更する機能)であるとすることができます。

こうした構造を全部ひっくるめて宿命(カルマ)と呼ぶのです。

宿命という考え方はわかった。じゃあ人間には自由な意思なんてないの?

このカルマのシステムをもう少し細かく見ていきましょう。

先ほど述べたカルマは仏教では「業」と訳されています。

「自業自得」の業ですね!

もともとはサンスクリット語の言葉であり、直訳すれば「行為」となります。

《過去に行った行為は良きにしろ悪きにしろ(現世か、あるいは来世で)自分自身に返ってくる》

こうしたはたらきのことを「因果応報」と呼ぶのです。

カルマの四つの分類

これらのはたらきは四つの種類に分類することができます。

サンチッタ・カルマ これは先にメディアプレイヤーの例えで述べたような、カルマの構造そのもののこと。カルマというシステム全体を指すものです。

プララブダ・カルマ これがサンチッタ・カルマの主要部分で、冒頭で述べた宿命・運命のうち宿命に当たるものです。

プララブダ・カルマには良いものも悪いものもあり、また強弱もあります。たとえば過去においてごく小さな善行を行なっていれば、その果報としてちょっとした成功や楽しみが予定されている、ということになります。

クリヤマナ・カルマ こちらはいわゆる「自由な意思」にあたるものです。

今生きている世界で善や悪を成し、その結果はサンチッタ・カルマとして次の転生先へ持ち越されます。

アーガミ・カルマ これは、未来や来世において行動を起こそうと計画するカルマです。

いわばこれから先に積み重ねるカルマ、と言えるでしょう。

完全な宿命論では善悪さえ無効になってしまう

カルマのシステムに基づけば、人の一生はそのほとんどがプララブダ・カルマによって決定されていると言えます。

しかし、だからといって自由な意思がありえない、ということにはなりません。

なぜなら宿命によって全てが決まるとするなら、善悪を成すその行為自体が相対化されてしまうからです。

簡単に言えば「自分の意思でもないものに善いも悪いもねえだろう?」ということです

宿命の中に残る自由な部分において、どう考え、どう行動するかが重要

インド占星術はクリヤマナ・カルマ、つまり自由な意思を最大限に生かすにはどうしたらいいのか? ということに着目します。

あなたが、あなた自身の宿命を知ることにより、それをどう受け止めるのか理解が深まるでしょう。

もしもそれがクリヤマナ・カルマ(自由な部分)であるならば、それを最大限に生かすためにはどう行動すべきか知るきっかけとなります。

後悔するより、カルマを知り、そこからどう考えるかが大切です

人の一生においては何度も「こんなことになるとは・・・・・・」「あの時こうしておけば・・・・・・」という経験をするものです。

時には後悔するあまり心を病んでしまったり、人生を破壊してしまうことすらあります。

しかし、その経験は宿命によって決定されていたものだ、とするのがインド占星術の立ち場です。

「あの時これが起きた理由はわかった。ではこれからどうするべきか?」

こうした方向に向かっていく手助けをするのがインド占星術の役目です。

自分の宿命を知ること。それを受け入れた上で最善の手を模索すること。これを繰り返すことであなたの魂や心は成長し、悪しきカルマから遠ざかることができるのです。

インド占星術の歴史と宿命のまとめ

いかがだったでしょうか?

インド占星術の基盤となるのは「ヴェーダの哲学」です。宿命、輪廻といった考え方もここから来ています。

こういった世界観はインド占星術だけでなく、ヨガ、アーユルヴェーダ、そして仏教にも多くの影響を与えています。

『ヴェーダ』の哲学の一部にでも触れることによって、これらの思想が相互に関連し、全体として一つに調和していることが体得できるはずです。

「占星術を学ぶことは、単に占いのスキルを身につけるだけではない。この世界や人の生きる意味を知ることでもある」

あなたがインド占星術を学んでいくにつれ、この言葉の真の意味に気がつくことでしょう。

今回はこんなところで。

ではでは。

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