やあ、天狗堂です。

■目次
不安や悩みはありますか?
「自分の人生はパーフェクトだ。不安や憂鬱など欠片もない」という人はいらっしゃるでしょうか?
そんな人はおそらくいないと思います。人間は誰しも大小さまざまな悩みや不安を抱えているものですから。
こうした悩みを相談しようにも、
「相談したけどスッキリしない」「根本的な解決にはなっていない」「そもそも相談できる相手がいない・・・・・・」
ということも多いんじゃないかと思います。

お坊さんが培った解決法をわかりやすく教えます!!
ここでは「悩みや不安の根本的な解決方法」を解説します。
単なる精神論ではない確実な方法で悩みや不安を解消し、具体的な道筋を見いだせるようになるでしょう。
このノウハウは天狗堂が僧侶として悩み相談を受けた際、的確なアドバイスができるよう考えだしたものです。
仏教のエッセンスをもとにした効果的な方法です。ぜひあなたの人生に役立ててください。
1 不安には実体がない。あるのは具体策だけ
まず、不安とはまったく実態がないものです。これを大前提として頭に入れてください。
悩みや不安は手に取ることも形にすることもできません。なぜならそれはあなたの「気分」だからです。
では実態があるのはなんなのでしょう? それは「具体的な解決策」です。
実体のない不安と具体的な解決策
たとえば「借金があって憂鬱だ。人生が嫌になった・・・・・・」というのは実体のない不安です。
対して「借金がある。月々〇〇だけ返さないといけないから、今月の支出はこれだけに抑えよう」というのが、具体的な解決策です。
まずはこのように、実体のないものとあるものを区別することが肝心です。

実体のない不安を顛倒という
このように、悩みや不安の中にいる人は「実体のないものをあるかのように」錯覚しているのです。
だからこそ具体策にたどりつかないで、同じところをさまよい続けてしまうのです。
これを仏教では「顛倒」と呼んでいます。
般若心経というお経の中にも「遠離一切顛倒夢想(おんりいっさいてんどうむそう)」という一節が出てきます。これは「夢や幻みたいな実体のないものに惑わされるのはやめようよ!!」という意味があります。
仏教の一番大切なポイントです。
実体のない悩みや不安は「誤った認識」からきている
言い切ってしまえば、すべての悩みや憂鬱は「誤った認識」でものごとを観ることによって発生します。
たとえばある二人が同時に同じ経験をしたとして、ケロリとしている人もいれば、逆にふさぎ込んでしまう人もいますよね。
どうしてそんな違いがあるのでしょう? それは「ものごとの認識が全く違う」からなんです。
2 認識の修正こそが不安解消の正しい道
誤った認識を続けていれば、それが不安や憂鬱につながります。
うつ病とはまさに、極端にネガティブな認識が習慣になってしまった状態です。
実態のない不安や悩みに振りまわされ、具体策を立てることもできず、時には命すら落としてしまう。なんとも痛ましいことです。
そうした道から抜け出すためにはどうしたらいいのでしょうか?
それは「考え方の仕組みを理解し、根本にある《誤った認識》を修正するためのトレーニングを積む」ことです。
考え方は習慣づけで訓練できる
「そうは言っても、わたしの考え方を変えることなんてできない。だって生まれつきだから……」
こんなことを思う方もいるかもしれませんね。
ですが考えてみてください。あなたはまだ赤ちゃんだったころから悲観的な考え方をしていたでしょうか?
まさかそんな人はいませんよね?
そう、これらはあなたが成長する過程で、日々の経験から身につけた産物なのです。
逆に言えば、こうして身に着けてしまった悲観的な考え方はトレーニングで良い方向にもっていくことも可能なのです。

認識のクセも肉体と同じようにトレーニングで修正できる!!
認識の罠とは何か?
しかしこう考える人もいるかもしれません。
「そうはいっても私は親に期待されず育ったんです。だからそこから抜け出すことなんてできないんです……」
この言葉には多くの顛倒が含まれていますが、これもまた「誤った認識パターン」の貴重な例と言えましょう。
ここでは「ものの認識」に焦点を当てているのですが、悲観的な考え方を身につけた方は真っ先に「過去(この場合なら親)」に注目してしまうのです。
これはまさに「誤った認識がもたらす罠」です。

誰でも自分の認識は変えられる
「でも、でも、やっぱり変えられない。私には無理だ・・・・・・」
こんな風に思う方もいるかもしれません。しかしよく考えてみてください。これって根拠のない不安ですよね?
これもまた、誤った認識がもたらす罠の一つです。それがあなたの考え方を縛り、不安な気分を作り出しているのです。
断言しますが、誤った認識を修正してやることで根拠のない不安は解消します。

根拠のない不安とは、例えるならお化けのようなものです
そして(ここが一番重要なのですが)認識の修正に、とんでもない肉体的な修行や多大な金銭的出費は必要ありません。
誰でも、毎日ちょっとした習慣を身につけるだけで、悩みや不安は解決にむかうことでしょう。
3 ここまでのまとめ

ではいったん振り返っておさらいしましょう。
重要なポイントは、
- 悩みや不安に実態はない。あるのは具体策だけ
- 実態のない不安は誤った認識から発生する
- 誤った認識はトレーニングで改善できる
- 認識のトレーニングは誰にでもできる簡単な方法である
ということになります。
4 ネガティブな思考を変えていくための4つのステップ
ここまでは悩みや不安がどこから来るのか、その仕組みについて述べてきました。
それでは具体的な方法について述べていきましょう。
ここで紹介するのは、あなたが不安から離れて健康的な心を取り戻すまでの具体的な段階を示したものです。
このステップを順に体得していくことで、あなたの憂鬱を軽くし、現実的な視野を持つことができるようになるでしょう。
ステップ1:悲観的な考え方に陥る仕組みを理解しよう
不安や憂鬱の厄介な点は「その正体が何なのかわからない」という点にあります。
逆に言えばその正体を熟知すれば、漠然とした心の重みは早急に軽くなっていくことでしょう。
そこでまずは、不安が発生するまでの流れをざっと理解することが必要です。
悲しみや不安はどこからやってきて、どう変えれば離れられるのか説明します。
ステップ2:誤った認識パターンを10個理解しよう
ステップ1で詳しく説明しますが、悩みや不安の根本には「誤った認識パターン」が大きく関わってきます。
ここでは名前だけ挙げますが、
- 完璧じゃなきゃダメなんだ思考(完全主義)
- どうせ変わらないよ思考(常住観)
- 気分が絶対!思考(感情→認識のループ)
- ひねくれフィルター思考(ネガティブなものの見方)
- きっとこうなる思考(マイナス思考な予測)
- こうでなくちゃ思考(強固過ぎる常識)
- お先真っ暗思考(ネガティブのリピート)
- 大げさ・みじめ思考(狂った評価基準)
- これはこうなんだ思考(レッテルによる苦しみ)
- 私が悪いんだ思考(すべてが自分の責任)
の10のパターンがあります。
すべての悩みや憂鬱はここから発生します。
これらがどういう形であなたの考え方や気分をネガティブなものに歪めているのか説明します。

ステップ3:10のパターンを例題から考えてみよう
続いてはステップ2で学んだパターンを、具体的にどう当てはめていけばいいか説明します。
10のパターンを例題によって見ていくことで、あなた自身の考えにしていく段階です。
ステップ4:あなたの悩みを紐解いていこう
ステップ3で理解したことを、あなたの実際の悩みにも応用していきましょう。
具体的な手順としては、
- ワークシートに沿ってあなたの状況を記入する
- それについて思っていることを記入する
- 10個のパターンのいずれに当てはまるか考えてみる
- 誤った認識に対抗するポジティブな認識を書き込んでいく
という流れになります。
5 今回のまとめ
憂鬱や不安はすべてものごとの認識から生まれます。
ある出来事に対し、あなたがそれをどう観るか、どう受け止めるか、どんな価値を感じ、どう影響されるのか、すべてはあなたの認識の問題です。
極端な、あるいは悲観的な認識を修正してやることにより、日常のちょっとした苛立ち、アクシデント、人間関係のトラブルといった問題にうまく対処することができるでしょう。
あるいはもっと深刻な問題、うつや強迫観念、自殺願望や罪の意識、あるいは自身のなさや自己評価の低さ、引きこもりや無気力といった苦しみも、あなたの認識の根本を修正することで快方にむかっていくのです。
それでは次回、「ステップ1:悲観的な考え方に陥る仕組みを理解しよう」と「ステップ2:誤った認識パターンを10個理解しよう」について解説していきます。

今回はこんなところですかな。
ではでは。
どんな悩みにも対応する簡単な方法があります!!
私たちの悩みや不安がどうして生まれてくるのか? その根本にある10の誤った認識パターンとは何か説明しています。