やあ、天狗堂です。

あなたが抱えるその不安、どうやって解消していきましょうか?
その問題を解決する道筋は見えていますか?

漠然とした悩み、ドキドキ、恐れ・・・・・・そうした不安を取り除き、打ち勝つ方法を紹介します。
これを実践することでストレスは減少し、具体的な解消へ向かうことができるでしょう。

天狗堂は悩みを抱えたお寺のお客さんにこの方法を教えています。
実際に効果が上がっていることは保証しますが、なにぶん対面では教えられる方も限られてしまいます。

そこでインターネットで公開してみては?と考え、ここにまとめました。
周りに相談できる人がいない・・・という方もいるでしょう。でもこれを読めば「なぜ自分は不安なのか?」がよくわかります。ぜひご覧ください。
■目次
不安解消の基礎はこちらです!!あわせてお読みください
以下で紹介する方法はいわば実践編です。
基礎的な考え方はこちらにまとめてあります。詳しいことを知りたい方はあわせてお読みください。
相談できない悩みや不安・・・お坊さんがわかりやすく解決方法を教えます!
こちらが一番の大枠となる部分です。まず不安とは実体がないものであり、それを生み出すのは私たちの「認識」であることを述べています。これを改善していくために4つのステップを踏んで理解することが重要です。
人生の悩みや迷い、その心配を徹底的に取り除く10の考え方
4つのステップのうち2番目にあたる部分です。私たちの認識からどのように不安がつくられるのかを見た後、「誤った認識」を10のパターンにして紹介しています。この10のパターンはありとあらゆる悩みに当てはめることができます。とても有用なものですのでぜひご覧ください。
認識がもたらす罠。迷いを取り除く10のパターンを例題に当てはめて考えます

人生の悩みや迷い、その心配を徹底的に取り除く10の考え方で、誤った認識のパターンを10個説明しました。
名前だけを挙げれば
- 完璧じゃなきゃダメなんだ思考(完全主義)
- どうせ変わらないよ思考(常住観)
- 気分が絶対!思考(感情→認識のループ)
- ひねくれフィルター思考(ネガティブなものの見方)
- きっとこうなる思考(マイナス思考な予測)
- こうでなくちゃ思考(強固過ぎる常識)
- お先真っ暗思考(ネガティブのリピート)
- 大げさ・みじめ思考(狂った評価基準)
- この人はこうなんだ思考(レッテルによる苦しみ)
- 私が悪いんだ思考(すべてが自分の責任)
となります。

今回はこれを例題に当てはめて、実際の問題解決に取り組んでいきます。
不安の解消法実践!!こちらが最初の例題です

最初の例題はこちらです。
死にたいと思うこともありますが、好きなアーティストのライブに行きたいから死ねない、とも思っています。
こんな自分を変えたいとも思いますが、しかしどうすることもできず諦めてしまいました。
死ぬ勇気を持つためにはどうすればいいでしょう?

この例題から多くのことが読み取れます。まずは細かく分けて考えてみましょう。
1行目:必要とされていない、とはどういうこと?
まず相談者の方は「わたしは家族にも学校にも必要とされていない気がします」と述べていますね。
ここに関わっているのは「気分が絶対!思考」です。
必要とされていない「気がする」という感情が「だから自分には価値がない」という考えを生み出し、「価値がない自分はきっと家族も学校も必要としないだろう」という気分に結びつくのです。
いってみれば脳内でネガティブな気分がループしている状態だと言えましょう。
2行目:死にたい、とはどこから来ている?
次に「死にたいと思うこともありますが、好きなアーティストのライブに行きたいから死ねない、とも思っています」とのことですが、これは「大げさ・みじめ思考」が関わっています。
正直、学校や家庭で必要とされていないという理由で死ぬ必要があるでしょうか?
落ち着いて考えれば、それは飛躍のしすぎだと理解できるはずです。
たしかに必要とされることは多少の自尊心を満たしますが、しかしそれが足りないからといって人生がすべてダメになるわけではないでしょう?

誤った認識のパターンに当てはめれば、「死にたい」という感情がいかに飛躍して馬鹿馬鹿しい感情であるか理解できると思います。
3行目:自分を変えられないとはどういう意味?
次に「こんな自分を変えたいとも思いますが、しかしどうすることもできず諦めてしまいました」とあります。
これはもうそのまま「どうせ変わらないよ思考」の産物です。
人の心がもつ認識のクセは、訓練によってかなり変化させられるものです。
大切なのはトレーニングのノウハウを知ることです。ノウハウがないからこそやみくもに葛藤し、それに疲れ切って諦めてしまうのです。
ここで一貫した方法論を知ることにより、あなたの認識は根本的に変化することでしょう。
4行目:「死ぬ勇気を持つためには」って、そこじゃない
最後に「死ぬ勇気を持つためにはどうすればいいでしょう?」とのことですが、これはお先真っ暗思考が生み出した感情です。
通常であれば「より良い生き方をするにはどうしたらいいでしょう?」「もっとうまく人と関わるにはどうすればよいでしょう?」と締めくくるはずが、ここではおかしな方向に向かっています。
これこそまさに、ネガティブな感情がリピートした結果、誤った結論が導き出されたものだと言えるでしょう。
感情や気分は当人にとって非常にリアルなものに感じられますが、実際のところそれは幽霊のように不確かな存在です。

パターンに当てはめて考えることで、それが認識のつくりだした罠であることが理解できるでしょう。
人生の不安をざっくり分析。それでは次の例題を見てみましょう!

続いての例題はこちらになります。
本当は独身でいたくありませんが、恋愛できる才能もないので仕方なしです。
けれど、まだモヤモヤしています、一生独身の覚悟はどうしたら得られますか?
1行目:これってどこからスタートした悩みですか?
まず1行目。これは分解すると「30になっても彼女がいない→だから結婚しない」「中身も外見も気持ち悪い→だから結婚しない」という問題になりますね?
まず最初の「30になっても彼女がいない」という悩みは「こうでなくちゃ思考」が関わっています。
30になるまで彼女がいなかったからといって何が問題なのでしょうか? 当人にとってコンプレックスだったとしても、おそらく相手の女性から見たら無関係な属性に過ぎません。
そして「内面も外見も気持ち悪い」という悩みは「この人はこうなんだ思考」が関わっています。
まずレッテルを貼りつけ、それに基づいた自分を観察している状態ですね。
そもそも結婚相手を選ぶにあたって、外見などひとつの要素に過ぎません。きちんと清潔にしていればそこまで重視するものではないのです。
内面もまた、むやみに自信に満ち溢れている必要はありません。きちんと相手の話を聞く態度であれば問題ないかと思います。
ようするに「30まで彼女ができず内面も外見も気持ち悪い自分」という歪んだレッテルからすべてはスタートしているのです。
2行目:自分自身を納得させるために自身を傷つけた状態
つぎに「本当は独身でいたくありませんが、恋愛できる才能もないので仕方なしです」とありますが、これは「どうせ変わらないよ思考」が原因です。
この方の場合、自分の本心は自覚できている状態ですね。ですが「恋愛できる才能がない」と諦めてしまっているのは、失敗した時に受けるショックを恐れているからではないでしょうか?
そもそも恋愛に必要なのは才能ではありません。あなたはアイドルのように何万人もの女性を惹きつける必要はないのです。
一人の相手と向き合うのに必要なのは、カリスマ性でも魅力的な外見でもなく、相手を尊重する姿勢ではないでしょうか?
3行目:これもまた例題1といっしょですね
最後に「けれど、まだモヤモヤしています、一生独身の覚悟はどうしたら得られますか?」とありますが、これは例題1と同じですね。つまり「お先真っ暗思考」によって発生した感情です。
「覚悟を決める」という言い分はたしかに潔くは聞こえますが、しかしこの場合適当ではないことは明らかです。
ネガティブな感情を自分の中でループさせ続けているうちに、問いの立て方を誤ってしまったことが原因なのです。
まずこうした悩みや苦しみは、すべて誤った認識がもたらした幻の産物だと理解することが大切です。
落ちこんでも大丈夫! どんどん例題を解いていこう

続いての例題はこちらになります。
不自然だなと自分でも思うのですが、私の心が歪んでいるのでしょうか?
自分が同意できない考えにも「そうだね」と言ってしまうのが不自然過ぎて、どんどん嫌な人間になりそうです。
一行目:100%の会話を目指しては疲れてしまいますよ
最初は「他人とやり取りをするのが苦痛に感じます。どうしても人の顔色をうかがってしまい普通に話せません」とのことですが、これは実例を見ていかないと詳しくわかりません。
ただ、会話が苦手・苦痛だという場合、おそらく完璧じゃなきゃダメなんだ思考、あるいはひねくれフィルター思考が関わっていることがほとんどです。
人は時に相手に良い印象を持ってもらおうと、ちょっとした会話にさえ100%の成功を求めてしまいます。
ですが、少し考えてみれば何もかも話の合う相手など存在しないと気づくでしょう。そう、最初からないものを求めるから会話が苦痛となるのです。
半分ぐらいは理解されなくてもいい、ダメでもともと、という気持ちで会話にのぞめば苦手意識も減ることでしょう。
あるいはひねくれフィルター思考が苦手意識に関わっているかもしれませんね。
相手が発した言葉を、ついうがった見方で見ていませんか? 「この〇〇はいいね」と言われたことに対し「この人は私に嫌みを言っているんだ」というように受け止めれば、それは苦痛となって当然です。
なに、こうした認識というのは心のちょっとした癖のようなものです。少し訓練づけをしてやることで方向性は大きく変わってくるでしょう。
大切なのは「自分の心は変えられる」とあなたが信じることです。
2行目:特に問題ないこともありますよ!
2行目は「不自然だなと自分でも思うのですが、私の心が歪んでいるのでしょうか?」とのことですが、ここはパターンに当てはめる必要もないでしょう。
先ほど述べた通り、認識が誤っているため感情のエラーが起こるのです。それに気づいてしまえば修正もうまくいきます。
3行目:ネガティブな感情に引っ張られてはいけません
3行目は「自分が同意できない考えにも『そうだね』と言ってしまうのが不自然過ぎて、どんどん嫌な人間になりそうです」とあります。
これはきっとこうなる思考そのものです。つまりマイナス指向な予測ですね。
少し考えてみましょう。「自分が同意できない考えに『そうだね』と言ってしまう」とありますが、これはあなただけのことでしょうか? 違いますよね?
どのような方であれ会話の中にある程度の妥協がなければ、あとには焼け野原しか待っていません。これはごく普通の行いです。
こうした妥協を重ねるから嫌な人間になるのではありません。自分自身を許せず自分に悪い暗示をかけ続けるから嫌な人間になってしまうのです。
それでは例題からわかったことをまとめてみましょう

いかがだったでしょうか?
例題から誤った認識の10パターンの使い方を見ていきました。お気づきでしょうが、どの例題に対しても一定の手順を踏んでいることがわかるはずです。
つまり現在抱えている問題・悩み→これはどのパターンに当てはまるのか→それに反証する考えという順番になっているのです。ここが重要です。
あなたが自分自身の悩みや不安を解消する際も同じく、
- まず自分の悩みや不安を具体的な言葉に表す
- それがどのパターンに当てはまっているのか(適当でいいので)考えてみる
- 1で挙げた悩みに対抗する考え方を書き出してみる
という順番になります。
特別な経験や勘に頼らない一貫した方法ですね。だからこそ、誰もが自分自身の心の状態を理解し、修正することができるのです。
さて、実際に10のパターンを使うにはワークシートを導入すると便利です。次回は「どんな状況にも対応できる基礎的なワークシート」をご紹介します。
それでは今回はここで終わり!!
ではでは。